祈りとあの日のきらめく空と

初めての出産と、18トリソミーと診断された我が子あゆむのこと。           あゆむは2019.1.24にこの世に生まれ、そしてお空に帰っていきました。     地上で生きる天使ママの日記。

それはエゴなのか。

こんにちは、ナユリゼです。

さらにさらに昨日の記事のつづきでございます。

 

こうして約10か月ほどわたしのおなかにいてくれた、

わたしの大事な赤ちゃんは生まれました。

わたしの元に命を灯して生まれてくれたあゆむ。

可愛い声で自分から泣いてくれたあゆむ。

波のようにやってくる感情がコントロールできずに、

涙を流したり冷静に周りを観察したりしながら、

わたしは産後の処置を粛々と受けました。

 

そして帝王切開手術がすべて終了し、

部屋へと運ばれるわたし。

出血も多すぎることもなく、血圧も正常で、

わたしはすべてに関して安定した出産を終えることができました。

 

あゆむが心配なわたしに、

あゆむが頑張っていることを看護師さんが教えてくださって、

少し安堵しつつも落ち着かないまま、

運ばれた病室のベッドに横たわっていました。

(麻酔が効いていて下半身が全く動かないのでやむをえず・・・)

 

両親がそれから1時間強あとに到着。

母は来られないかも、という話でしたが、二人とも頑張って駆け付けてくれました。

すでに手術が終了していることに驚いていましたが。

 

そこへNICUであゆむを治療してくださっていた新生児科の医師が

いらっしゃって、

あゆむの状況を話してくださった。

 

「あゆむくん、出生直後には自分で呼吸もしてくれていたんですが、

NICUに入ってからしばらくしてだんだん苦しそうになってきています。

このままNICUで治療を続けることで持ち直してくれるかどうかは

なんとも言えないところであり、

かえって弱った体に負担となってしまう可能性もある。

それよりもご家族と一緒に過ごす時間を作ることで、持ち直す子もまれにいるが、

お母さんとしてはどうしたいですか?

状況としてはゆっくり考えてから決める、という時間もないので

今のお気持ちを聞かせてください」

 

わたしは今までいろんなことを自分で考えて、

判断・決意をして、

そして選択してきたと思っている。

でも、これほどまでにどうしたらいいか分からず、苦しい選択肢は

今までなかったな。

 

・NICUでそのまま治療を続ける

 治療継続によりあゆむが持ち直すのだとしたら、こちらを選ぶのがベストでは。

 あゆむが生きるのを手助けできるのはやはり医療チームではないのか。

 具体的にあゆむの症状がどうで、どんな治療をしていくのかは分からないけど

 少なくともわたしのもとにいるよりは生きられる可能性が高いのではないか。

 

 ・家族と一緒に過ごす時間を作る

→ 

 両親に頑張って生まれてきたあゆむと会ってもらうことができる。

 生まれた直後しか目にしていないあゆむと会うことができる。

 もしNICUでの治療がうまくいかず、亡くなってしまったとしたら

 もうあゆむと一緒に過ごすことは永遠にできなくなってしまうかもしれない。

    

 

苦しかった。

あゆむに会いたい。

もしこれで会えなくなってしまったら、と考えると耐えられない。

でも、それってわたしのエゴではないのか。

もしかするとNICUでの治療により生き続ける可能性を少しでも上げてあげることが

母親としてのわたしのすべきことではないのか。

どうしたらいいのか、

何を基準に判断したらいいのか、

あゆむの幸せはどこにあるのか、

分からない。

どうしても分からないよ。

 

 

1分もない時間の中で、

けれどわたしは言ったのだった。

「・・・あゆむと一緒に過ごしたいです・・・!」

 

 

つづく。