祈りとあの日のきらめく空と

初めての出産と、18トリソミーと診断された我が子あゆむのこと。           あゆむは2019.1.24にこの世に生まれ、そしてお空に帰っていきました。     地上で生きる天使ママの日記。

誰にも分からない。

こんばんは、ナユリゼです。

 

毎日暑いですが、

わたしは夏が大好きなので

毎日嬉しいです。

毎日寒い、よりは断然

毎日暑い、ほうが活動レベルがアップする人間でございます。

クーラーも「冷房」ではなく「除湿」。しかもエコな28度設定。

「除湿28度」は個人的にかなり快適なのでお勧めです!

職場に行くと冷えすぎて辛いです・・・(/o\)

 

 

 

 

 

20年前に最愛のご主人を亡くされたという

ある女性の話を聞く機会がありました。

 

思うところあったので、

その女性のお話の大まかな状況や設定は多少変えて、

ここに書いてみようと思います。

 

というわけで、仮にその女性をAさんとしましょう。

 

Aさん設定(仮):

バリバリのキャリアウーマンだったが

40代後半で仲の良かった夫を突然亡くしたことで

今まで築いてきた自分の仕事のキャリアは全て捨てる。

夫の夢であった事業を猛勉強と周りの協力も得て立ち上げ、

色々な苦労もありながら

安定して経営し続けている。

 

さて。

Aさんのそういう設定もさらっと知ってはいる

知人Bさんとのちょっとした会話です。

二人とも現在60代後半です。

 

 

 

Bさん「うちの旦那、定年で家にいるようになってからほんと酷いのよ」

Aさん「そうなの?」

Bさん「そうよ。ずーっと家にいて、趣味もないし、ごろごろして何もしないし」

Aさん「うーん・・・そうなのね」

Bさん「ほんとイライラするのよね!しかも出会いのアプリ?か何かで若い女の子と交流してニヤニヤしてるみたいだし。いい気なもんよ!」

Aさん「そ、そうなの・・・」

Bさん「あなたは旦那がまだ若い素敵なうちに亡くなったから却って羨ましい。

こういう酷い状態になった旦那を見なくて済むんだもの。本当にやりきれないわよ!」

Aさん「・・・(;´・ω・)」

 

 

Aさんの立場でこういう状況になったら、

大抵の人は

「・・・えっ?」

と驚くしかないと思います。

すぐさま怒ってこてんぱんに言い返すことができる人も

もしかしたらいるかもしれませんが、

うっすらとした付き合いの相手だとなかなかそこまで行きませんよね。

 

Aさんもその時のことを

「わたしはねえ、もうほんっとうに驚いたんですよ!

ええっ!?わたしがこの20年間いったいどんな思いで・・・・

という感じでね」

と心底驚いた声音で言っておられました。

 

そして、こう続けます。

「そしてね、思ったの。

本当に辛いことっていうのはそれぞれに違うんだなって。

誰にも分からないって。」

 

「わたしは主人が亡くなる前、

たとえ今迄のように動けなくなったとしても

生きてくれていればそれでいい!と願ったけど、

もし本当にそうなっていたとしたら

今何を感じているかは分からないものね。」

 

そう考えると

「わたしのほうが辛くて大変だったのよ!!」

なんて思えないし、言えない、と。

 

 

 

 

この話を聞いて、

あゆむを亡くした天使ママであるところのわたしは

ああ、分かるなあ

と染み入るように、思ったのです。

 

なぜかというと

「わたしの方が大変だった。あんたなんて全然マシ」

なんていう”不幸比べ”の虚しさを

お腹いっぱいになるほど繰り返し感じてきたからです。

 

 たとえどんなに

「え?そんなこと大したことじゃないでしょ?」

と他の人が思うようなことであっても

本人が辛いと思うなら

それは辛いことなのですよね。

逆に

「そ、そんなに大変な経験をされた方に比べればわたしは我慢すべき・・・」

というのもおかしい。

それは他人が判断すべきことじゃないし、

なおかつ他人と比べるべきことでもないのです。

 

つい自分基準で考えてしまう。

なのに他者と比較してしまう。

そんなのほんとはなんの意味もない。

無用に誰かが傷つくだけ。

自分も余計傷つくだけ。

 

もう、そういうのやめにしたいな、

と心から思う。

 

聖人君子ではないので、

心で思うことはあるだろう。

でも、

わざわざ相手にそれを言う必要も意味もないよね。

憐れんで”マウンティング”するのも

引け目を感じて自分の辛さを遜るのも

どっちも馬鹿げてる。

 

みんな多かれ少なかれ

辛いことがあって、それをなんとか自分の中で

格闘繰り広げつつ生きているんですもの。

支え合えたら一番いいのに。

 

その、各々の辛い気持ちは説明できない。

誰にも分からないこと。

そのことを芯から知っている人は

きっと優しく強い人だし、

魂の力みなぎる人だと思う。

 

そうなれたらいいな。

あゆむがそうなって!と望んでるのかな。

 

みなさんの宝物が守られますように。