女性作家ばかり。
こんばんは、ナユリゼです。
田舎で暮らす、大好きな祖母(97歳)が病気で入院しました。
年内は持たないだろう、と言われているところに
彼女の息子であるところの、わたしの伯父が
とつぜん亡くなりました。
伯父はわたしが小さいころから
わたしや、わたしのきょうだいを可愛がってくれた。
そんな感じでバタバタしてますし、
思うところも感じるところも色々とあるのですが、
あえて今日は本の話でも。
わたしは別に意図したわけではないのですが、
なぜか女性が著者の本を読む機会が
男性が著書の本を読む機会よりも若干多めだな、と思ってます。
たぶん好みの問題と、
わたし自身が女性だから、というのがあるのでしょう。
ここ最近女性が書いた本ばかり読んでましたので
いつもの読書日記と趣向を変えて、
3冊分さらっと所感のみ書いてみたいと思います。
ある意味覚書?
ミステリ的要素もあり、
乙女ゲームや少女漫画的要素もあり、
全体的に非常にあやうい感じが漂う小説です。
ラストは、抜き差しならないと表現してもいいほどのあやうさを感じます。
幸せを形作っているからこそなお。
読んでいて、
どれもこれもどこかで見たことあるぞ、
というような既視感を感じました。
たぶん、いろんな本のいろんな要素(設定とかキャラクターとか)が
この本にありったけ詰め込まれています。
それがちゃーんとこの本の中にオリジナルのものとして動き
きちんと着地もして、
いたたまれないほどのあやうさまで感じさせるというのはすごいと思う。
どっかで読んだことあるな、
とは思ってしまうけど、
それでもついつい先へ先へと読ませる一冊です。
こういう「メールだけ」「手紙だけ」で話が進む
という縛りのある小説が大好物です。
【書簡体小説】
というジャンルに入るらしいですが、
メールでもたぶんそのくくりで良いでしょうね。
人の心を土足で踏みにじってもなんとも思わない、
というか土足で踏みにじる行為だった、ということに思いも寄らない
というタイプの人間は確かに存在します。普通に存在します。
でも、その人にそのことを説明しても、
たぶん分からないのです。
それはその人が劣っている、という意味ではなく、
そういう性質だから。
ただ、近しい人がそういうタイプだと
そういうタイプではない人はたぶんとても苦労、というか
辛いこともあるだろうな、と思いました。
本書ならではのところもあるかとは思いますが、
女性はやっぱりなんというかしなやかに強いですよね。
男性はなんだかあやういというか脆いというか
心配な感じがします。そこはかとなく。
なぜなのだろう?
『手のひらの楽園』(宮木あや子/新潮社)
宮木さんの諸作品は設定がかなり特殊なものが多いのですが、
大好きでよく読んでます。
色んな家庭があるし、色んな事情がある、
ということにこの年齢(20歳前)でリアルに接触できる
ということは幸せなのか不運なのか分からないけど、
でもわたしはその点に関してだけは羨ましいな、と思った。
主人公の友麻(ゆうま)ちゃんはとっても魅力的で強く明るく軽く、
周りにいい人物も沢山いる。
でも
いい人が周りにいる、
ってつまり周りにいる人を「いい人」にする素養のようなものが
当人にあるってことなのかもな、
とふと思った。
わたしの伯父も
結婚は生涯しなかったけれども
親戚のおばちゃんたちには非常に可愛がられて
亡くなってからもたくさん明るく話しかけてもらってた。
姪のわたしも
彼のなんかテキトーで、息がしやすいような性格が
ほほえましくて好きだった。
似たような人は周りに集まるものだ。
でもそこからすら、当人次第で変わるような気がするなあ。
ん?あゆむもそう思う?
観察を続けよう!
みなさんの宝物が守られますように。